海外に出かけた時の電話方法にはいくつかの方法がある。
1.日本キャリアのローミング
2.国際ローミングSIMを利用
3.現地SIMを利用
それぞれのメリット・デメリットは他のサイトを参考にしてもらうとして、下に行くほど価格は安くなり、手間は多くなる。
ここで2の国際ローミングSIMの利用料を安くする方法を考えてみる。
この系統のSIMは
等、他にもあるのだがここではTravelSIMを例に説明する。
A国滞在中にB国に発信する場合、1分あたりの通話料は
Outgoing Call(A国)
+Extra Rate(B国)
で表される。
国内キャリアのローミングほどではないが結構高額ではある。
ここでBetamaxのサービスを併用してみる。
Betamaxは格安のVOIPサービスで、様々なプロバイダが提供している。
その機能の一つにCallbackサービスというのがあり、2台の電話をネットを介せずつなぐ機能がある。
説明によるとデータ通信が貧弱な地域での通話用のサービスらしい。
※厳密には初期の通信にはネット接続が必要であり、またVOIPサービスの拠点間の通信はおそらくIPなので完全な公衆回線と言うわけでは無いと思われる。
このCallbackサービスの発信元に国際ローミングSIMの番号、発信先に掛けたい相手の番号を設定して通話する。
例としてCheapvoipを併用した場合
この時のA国滞在中にB国に発信する料金は
定額部分
コールバック用初期データ通信料(SIM・A国)
+コールバック接続料(VOIP)
1分あたり
Incoming Call(SIM・A国)
+通話料1(VOIP・SIMの電話番号のある国)
+通話料2(VOIP・B国)
で表される。
コールバック用初期データ通信は使用アプリにもよるが10kB弱程度のデータ通信を行うので
その分のデータ通信料金がかかる。
SIMの電話番号のある国はTravelSIMの場合エストニアの携帯宛になる
アメリカから日本に通話した場合、
単体だと
1分あたり 56円(Outgoing Call:56円 + Extra Rates:0円)
併用だと
定額料6円(データ通信料:1円 + 接続料:5円)
1分あたり23円(Incoming Call:0円 + 通話料1:19.5円 + 通話料2:3.5円)
イギリスから日本に通話した場合、
単体だと
1分あたり 40円(Outgoing Call:40円 + Extra Rates:0円)
併用だと
定額料6円(データ通信料:1円 + 接続料:5円)
1分あたり23円(Incoming Call:0円 + 通話料1:19.5円 + 通話料2:3.5円)
オーストラリアから日本に通話した場合、
単体だと
1分あたり 70円(Outgoing Call:70円 + Extra Rates:0円)
併用だと
定額料6円(データ通信料:1円 + 接続料:5円)
1分あたり23円(Incoming Call:0円 + 通話料1:19.5円 + 通話料2:3.5円)
※1EUR=140JPYとして計算
となる。結構な数の国で単体利用より安くなる。
併用利用に関してそれぞれの国で試したわけでは無いが、日本→日本では通話できた。
注意点としては
・複数サービスを重ね、経路上にIP部分もおそらくあるので品質が保証されないこと。
・国際ローミングSIMが滞在国でデータ通信に対応しており、なおかつ通信料が高くないこと(この系統のSIMはデータ通信費は一般的にかなり高い。さらに国によっては非常に高額になる)。
・番号は通知されない
・組み合わせの選び方だが、SIMに関しては着信料無料の国が多いところ、Betamaxプロバイダに関してはSIMの電話番号のある国宛とよく掛ける国宛の通話料が安いところを選べば安く済ませることができる。